ヒューマントレジャーサポートオフィス

将棋と働き方改革

2018年9月15日

こんばんは。将棋で人事労務® を伝える文京区の社会保険労務士 山岡 です。

升田幸三実力制第四代名人の自伝「名人に香車を引いた男」に興味深い一節があります。

昭和22年夏、将棋を禁止しようとし ていたGHQが升田幸三を呼び出したときのエピソードです。

GHQ:「われわれのたしなむチェスと違って、日本の将棋は、取った相手の駒を自分の兵隊として使用する。これは捕虜の虐待であり、人道に反するものではないか」

升田:「冗談をいわれては困る。チェスで取った駒をつかわんのこそ、捕虜の虐殺である。そこは能力を尊重し、それぞれに働き場所を与えようという思想である。しかも、敵から味方に移ってきても、金は金、飛車なら飛車と、元の官位のままで仕事をさせる。これこそ本当の民主主義ではないか」

GHQは軍国主義につながる要素を排除したいと考え、将棋もそのターゲットにされていたようですが、上記のようなやり取りがあって、将棋は禁止されることなく現在も続いています。

将棋は、駒の能力を最大限に発揮し、できるだけ遊び駒(働いていない駒)をつくらないことが勝つためのポイントです。

「能力を尊重し、それぞれに働き場所を与えよう…」

適材適所を、

「金は金、飛車なら飛車と、元の官位のままで仕事をさせる」

転職や人事異動を連想させます。


働き方改革という言葉を見たり聞いたりする機会が多くなりましたが、従業員の能力を尊重し、それをさらに伸ばし、時には取引先などの相手も巻き込み、と金が歩に戻ることなく、金は金として活躍し続けて欲しい、そんなことを考えさせられるエピソードでした。

なお、将棋は、勝者と敗者が一緒に対局を振り返る感想戦があるため、個人的には最良の成長ツールです。

当事務所へのお問い合わせ

当事務所のサービスについて何かご不明な点や、お困りのことがございましたら、お電話またはお問い合わせフォームにてお問合わせください。

「ヒューマントレジャーのウェブサイトを見た」とお伝えください。
Top