ヒューマントレジャーサポートオフィス

年休取得の取組み〜働き方改革

2019年5月17日

こんばんは。将棋で人事労務® を伝える文京区の社会保険労務士 山岡 です。

4月から働き方改革関連法が順次施行され、年休が10日以上付与される労働者には付与日(基準日)から1年以内に少なくとも5日の年休を取得させなければなりません。

今年は改元により祝日数が増えていますので、そのうえ更に年休の取得となると、対応に苦慮している企業が多いと思われます。

厚生労働省のQ&Aには、「使用者が5日分の年次有給休暇の時季指定をしただけでは足りず、実際に基準日から1年以内に年次有給休暇を5日取得していなければ、法違反として取り扱うことになります。」と記載されています。

更に「使用者が時季指定したにもかかわらず、労働者がこれに従わず、自らの判断で出勤し、使用者がその労働者を受領した場合には、年次有給休暇を取得したことにならないため、法違反を問われることになります。ただし、労働基準監督署の監督指導において、法違反が認められた場合は、原則としてその是正に向けて丁寧に指導し、改善を図っていただくこととしています。」と記載されていますので、まずは労働者に年休の取得を促し、それでも取得しない場合は時季を指定して強制的に年休を取得させることになります。

使用者が年休の取得時季を指定する場合は、対象となる労働者の範囲や時季指定の方法等を就業規則に記載する必要があり、年5日の年休取得ができなかった労働者が1人でもいると法違反として取り扱われ、使用者には罰則(対象となる労働者1人につき30万円以下の罰金)が科される可能性もありますのでご注意ください。

年休取得に関する私の実感は、労使関係よりも労労関係によって(お互いに牽制し合って)休みづらい職場が多いような気がします。

年休取得に限らず、急な病欠もあり得ますので、この機会に業務の効率化や分担の見直しについて職場で話し合ってみてはいかがでしょうか。

最近の就活生は、給与水準の高さよりも従業員の健康や働き方に配慮しているかどうか等で就職先を選ぶ傾向がありますので、あわせてご留意ください。

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