ヒューマントレジャーサポートオフィス

承認欲求の影響?

2020年9月15日

こんばんは。将棋で人事労務® を伝える文京区の社会保険労務士 山岡 です。

以前に心理学を学んだときに講師の方が

「人は認められたくて、認められたくて、認められたい生き物なのです」

とおっしゃっていました。

これはマズローの欲求5段階説の承認欲求のことですが、最近はこの承認欲求に関連する(と思われる)ご相談が増えています。

ご相談者(経営者)の話を伺ってみると、

「私がこんなに頑張っているのに会社は認めてくれない」

と主張する従業員が珍しくないようです。

マズローの欲求5段階説は、生理的欲求、安全欲求、愛と所属の欲求、承認欲求、自己実現欲求の5段階に分類されます。

最初の3つ(生理的欲求、安全欲求、愛と所属の欲求)がある程度満たされると承認欲求が現れるため、承認欲求に関連するご相談が多いということは、その前の3つの欲求が満たされている人が増えていると思われます。

現代は物や情報が溢れているため、与えられることに慣れてしまい、少しでも満たされないことがあると、自分が承認されていないと感じるのかもしれません。

仕事の教え方や覚え方に関しても、先輩の仕事をみて盗んで覚えたベテラン社員が、当時と同じように新入社員に教えると、新入社員から

「私は何も教えてもらえない」

「こんなに頑張っているのに認めてもらえない」

という不満が出ることがあります。

人間は、認められたくて仕方ない生き物のようですが、承認欲求が強過ぎると満たされない気持ちが表に出やすくなり、業務上の指導や教育をパワーハラスメントと感じたり、人事評価の結果に対して必要以上に一喜一憂したり、その結果として、体調を崩してしまうこともあります。

令和元年度個別労働紛争解決制度の施行状況によると、「いじめ・嫌がらせ」に関する民事上の個別労働紛争の相談件数が8年連続トップのようですが、労働者の承認欲求が強くなってきていることも影響しているのかもしれませんね。

参考)「令和元年度個別労働紛争解決制度の施行状況」を公表します(厚労省HP)

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000213219_00003.html

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