垂れ歩と新入社員
2021年3月16日
こんばんは。将棋で人事労務® を伝える文京区の社会保険労務士 山岡 です。
「…歩のない将棋は負け将棋 世間歩がなきゃなりたたぬ」
「…歩には歩なりの意地がある いつかと金で大あばれ」
これは、北島三郎さんの曲、「歩」のサビの部分の歌詞です。
将棋では、「歩」が前進して相手の陣地に入ると「と金」に成り、行動範囲が一気に広がります。
正に大あばれできる能力を身につけることになります。
また、と金の持っている能力は金と同じですが、相手に取られた場合に失う駒は歩なので、大胆に攻撃することもできます。
歩がと金に成ることを意図した一手が「垂れ歩」という手筋です。
垂れ歩は、歩が相手の陣地に入ると「と金」に成ることができるため、敢えて相手陣地の一歩手前または相手陣地内に歩を打ち込むテクニックです。
と金に成ることができれば相手の陣地で大あばれすることができ、その後の戦いを有利に進められます。
また、「と金の遅早(おそはや)」という格言があり、歩をと金にすることが、結果的に早く敵玉を寄せる(詰ます)ことに繋がります。
歩は、先手と後手を合わせて18枚あり、歩を有効に活用できるかどうかが勝敗に大きく影響します。
4月には新入社員を迎え入れる企業が多いと思われますが、将来的に大あばれできる「と金」に育ててはいかがでしょうか。
新入社員の方は、(相手にと金を取られると歩に戻ってしまうため)自身の能力が本物の「金」なのか「と金(金メッキの説あり)」なのかを客観的に判断し、安易な転職により歩に逆戻りしないようにしっかりと力を付けて欲しいと思います。
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