形作り
こんばんは。将棋で人事労務® を伝える文京区の特定社会保険労務士 山岡 です。
将棋には「形作り」という言葉があります。
形作りとは、自玉の詰み(負け)がわかったときに、少しでも相手玉に迫る手を指すことにより、わずかな差で負けたような見た目にして投了する(負けを認める)ことを言います。
なんでわざわざそんなことをするのか不思議に思われるかもしれませんが、形作りをせず自玉を守るために持ち駒を使ったり玉が逃げ回ったりすると、投了の局面だけを見ると大差で負けたように見えてしまうからです。
最後の最後まで粘ることも大事ですが、明らかに負けることがわかった時点で早めに投了するほうが強い印象を与えられると思います。
プロ棋士は早めに投了することがあり、素人目には
「なんでこの局面で投了するの?まだまだ戦えるんじゃないのか?」
と、疑問に感じることもありますが、その姿に負けの美学を感じたりもします。
これを無理やり人事労務に例えると、退職時の姿勢にも形作りがありそうな気がします。
退職そのものは負けではありませんが、退職を申し出るタイミングや業務等の引き継ぎについて、後は野となれ山となれという姿勢で退職すると、印象が悪くなってしまいます。
退職をするのであれば、早めに会社に申し出て業務等の引き継ぎをしっかりすることにより、印象はかなり変わると思います。
ちなみに私は、退職の3か月前に退職願を提出し、引き継ぎ資料を作成のうえ(当時は法人営業をしていたので)取引先へ後任者と一緒に訪問をして引き継ぎをしてから退職しました。
最近は退職代行会社を利用して退職することが珍しくありませんが、立つ鳥跡を濁さず、円満な形で退職することにより、その後の人生がよりよい方向に進むと思います。
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