『歩』が『と金』に成ったときにすることは?
こんばんは。将棋で人事労務® を伝える文京区の社会保険労務士 山岡 です。
先日打ち合わせをしていたときに、経営者の方がこんなことを仰っていました。
「『と金』に成った後はどうすればいいのか?山岡さんは『と金』の動ける方向を知っているかもしれないけど、『と金』自身はどうやって動けば良いのか分からないですよね。どうやったら自分で考えて動けるようになるのか?それが大事ですよね。」
私は、平社員が管理職になることを、『歩』が『と金』に成ることに例えることが多いので、それに対してご意見をいただいたものです。
将棋では、『と金』が自ら意思を持って動くことはなく、盤上から見ている対局者がルールを承知したうえで駒を動かします。
会社では、全体をみて経営者が部下に指示を出しますが、新任の管理職は自分の役割を認識していない場合があります。特に労務管理についてはその傾向が強いと思います。
営業一筋、現場一筋、で働いてきた社員が、
「君は管理職になったんだから、部下の管理や指導もよろしく!」
と言われても、最初は戸惑うと思います。労務管理の点では、管理職の知識が不足していると、
「俺が若い頃は毎日夜遅くまで残業していたんだから、お前だってできるだろう!」
など、パワハラや未払残業代問題につながるような部下指導をしてしまうかもしれません。労働法や労務管理の知識は、経営者や人事担当者だけが知っていれば良いわけではなく、現場に近い管理職も身に付けなければいけないことです。
有名な刑事ドラマで「事件は現場で起きている」というセリフがありましたが、まずは『と金』に対して、動いてよい方向と動いてはいけない方向を示すこと・・・管理職研修の必要性をあらためて感じた打ち合わせでした。
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