駒台と駒台の上の駒・・・失業は次への準備
こんばんは。将棋で人事労務® を伝える文京区の社会保険労務士 山岡 です。
NHK大河ドラマで話題の黒田官兵衛は、「人は殺すよりも使え」と考えていたそうです。敵方だった兵を殺さずに味方として使う・・・日本の将棋に通ずる考え方ですね。
日本の将棋では、相手の駒を取ると、その駒を使うことができます。取った駒は自分の駒台の上に乗せ、好きなときに使うことができます。駒台の上で出番を待っている駒からは、「私を使ってください!」という声が聞こえてきそうです。
駒台は、(ちょっと無理矢理ですが)ハローワークのような存在かもしれません。ハローワークでは、会社を退職した人が次の就職先を探すことができ、要件を満たせば失業給付(基本手当)を受けることができます。前提として、働く「意思」と「能力」が必要です。働く意思があっても傷病等で働くことができない状態では失業給付を受けることができません。失業給付を受けるには、ハローワークに求職の申し込みをし、実際に就職活動をしなければなりません。
<参考:雇用保険法第4条第3項>
失業とは、被保険者が離職し、労働の意思及び能力を有するにもかかわらず、職業に就くことができない状態にあることをいう。
駒が駒台の上に乗っていれば盤上の様子が見えやすくなりますが、駒台の下に駒があると、その駒の視点では盤上が見えないばかりか相手から見つけてもらえない可能性があります。相手からは、「持駒をちゃんと見せてください」と言われてしまうかもしれません。(過去に私は、駒台の駒が滑り落ちて、そのように言われたことがあります)
駒台に乗っていない香車は相手から見えないかもしれません。働く「意思」と「能力」を見せてください!
駒台の上の駒は、戦況を見ながらいつでも出て行けるように、準備をしているのだと思います。いろいろな事情で失業したとしても、働く「意思」と「能力」があることを伝え、積極的に就職活動をすること・・・駒台に乗っている駒を見ながら、そんなことを感じました。
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